2012年 10月 12日 ( 1 )

 10月7日に行われたブラジルのミナス・ジェライス州ジャナウーバ市の市長・市議統一選挙で,現職市長を僅差で抑え,音更出身でブラジルに移住した 山田勇次さんが,新市長に初当選 しました。

 サンパウロ新聞が、 「『バナナ王』の山田勇次さん ジャナウーバ市長に初当選」 と伝えています。
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【一部既報】 「日本人の魂をブラジルで伝えたい」―。7日に行われた市長・市議統一選挙でミナス・ジェライス州ジャナウーバ市の現職市長を僅差で抑え、新市長として初当選した日本人1世の山田勇次さん(65、北海道、帰化人)は、自身の思いをこう強調する。「バナナ王」と称され、同地でバナナを中心とした果樹生産販売活動を約30年にわたって実践し、日系人が少ない同地でこれまでまじめにやってきたことが認められた形だ。「当選してうれしいのは確かだが、次のことを考えると喜んでばかりもいられない」と山田さんは改めて気を引き締め、思いは既に次へと向かっている。

 山田さんは1960年、家族とともに13歳で渡伯。聖州レジストロに入植したが、「もっと広い場所で農業をやってみたい」と30代前半でジャナウーバ市に転住。「当時はバナナなど植わっておらず、乾燥したこの町でバナナを作ると言ったら、周りから『ドイド(狂っている)』と言われましたよ」と振り返る。

ジャナウーバ市は人口7万人で、日系人はわずかに7家族ほど。そうした中、山田さんはバナナを中心とした生産販売会社を立ち上げた。現在、バナナ生産が9割を占め、そのほかにマモン(パパイヤ)やポンカン、ミカンなどの柑橘類果物を生産し、地元ミナス州をはじめ、リオ、サンパウロなど各地の販売所で事業活動を行っている。

 所有する1万ヘクタールの土地のうち、2700ヘクタールでバナナを生産し、その従業員だけで2000人がいるという。

 同市長選挙に立候補したきっかけについて山田さんは、同市のこれまでの悪政を挙げる。一部の金持ちだけが潤う政治に不満を抱いている同市の人々から以前より「今の政治を変えるのは山田しかいない」と言われ続けてきた。当初は「政治の世界は分からない」と断り続けてきたが、ジャナウーバを良くしたいとの思いが勝り、今回の初立候補となった。

 その背景には、2004年の盛和塾全国大会で訪日、海外在住塾生として初めて最優秀賞を受賞し、塾長の稲盛和夫氏(現・日本航空名誉会長)に会ったことにある。稲盛氏が執筆した著書「生き方」を山田さんが日本に持参したところ、稲盛氏自身から「日本人の魂を証明してください」と同書籍に書かれたことから、さらに奮起した。

 今回初の選挙で、(1)失業者を少なくするために企業誘致を行うこと(2)病院の質向上と市民の健康問題の改善(3)青少年の教育問題と食料改善、などをマニフェスト(選挙公約)に掲げてきた山田さんは「まじめにやること」の必要性をアピールしてきた。

 実際の選挙では苦戦を強いられたが、開票の結果、1万4605票と現職市長(1万4260票)をわずか345票の差で破った。

 「私の会社では、全従業員の物心両面での幸せを追求することを常に念頭に置いている。今回、当選できたのは私を応援してくれた従業員をはじめ、町の商業関係者たちのお陰」と山田さんは、信頼してくれる人々への感謝を示す。

 今後、商業活動と市長の「二足のわらじを履く」生活を行う山田さんだが、会社はある程度任せ、市長としての活動に重きを置いていく考えだ。

「当選したことで、日本人の魂を少しは証明できたと思う。(市長選に)当選できてうれしいのは確かだが、今後どのように町を良くしていくかなど、これからのことを考えれば喜んでばかりもいられない」と山田さんは、改めて気を引き締めていた。
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以上引用:サンパウロ新聞 2012年10月10日の記事
http://www.saopauloshimbun.com/index.php/conteudo/show/id/10851/menu/8/cat/105
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