井原牧場を勝毎が特集連載.6『番外編』

 現在本別町美蘭別地区に営農を続ける 3世代の井原牧場 があります。

 十勝毎日新聞が, 「【年間キャンペーン とかち 新・働く考】農の現場から~本別・井原牧場の場合(6)」 と連載で伝えています。今回は『番外編』です。
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 家族で座談会
 農業が直面する労働・就業をめぐる環境変化を、酪農を営む十勝井原牧場(本別町、井原宏和社長)の姿を通して紹介した「農の現場から」。最終回は「番外編」として、同牧場の家族経営協定や、働くことについて家族に語り合ってもらった。(安田義教、井上朋一)

協定でみんな前向き
 -家族経営協定で牧場の働き方はどう変わったか。
互いの動き見える
 宏和 みんなで話し合いができるようになった。それぞれの家庭、仕事があって以前は互いにばらばらのところがあったが、互いの動きが見えるようになったのは協定のおかげ。まとまりやすくなった。

 和巳 今までは私がごはんを作り、お母さんが牛舎に搾乳に行っていたのを協定で交代した。事務も担当し、牧場の会計も見えてきた。子供たちも変わったと思う。親が不在なので率先して掃除などを手伝ってくれ、成長している。

 克知 自分が『こうしたい。ああしたい』と言える場が増えた。兄と嫁さんたち、父さんの話も聞こえてくるので、それに合わせて、どう仕事の段取りを組もうか考えることができる。

 伸治 みんな責任を持つようになった。

 -牧場の生産性向上にも?
 宏和 まだこれからかな。カバーしきれていない面がある。協定は、ルールに縛られ過ぎてできなくては意味がない。だから数字的な目標は少なくした。ただ、作業分担で効率良く動くから、牧草や麦かんロールは早く作業が終わり、悪い物は取れていない。妻たちも、前もって予定を立て、農作業と家庭の用事、子供の行事などの都合を合わせてくれるようになった。この点が協定で一番効果が大きい。コミュニケーションは協定の一番の狙いだった。

 伸治 嫁2人がダンプに乗るなど、私の仕事がどんどん減っている。

 -井原牧場の協定がもっと良くなるには。
規模拡大で改善も
 伸治 こんなものかなぁと思っている。仕事が減り、これ以上変えると、もっと働かなくてもいいかも(笑)。

 宏和 今後、規模拡大で飼養頭数が増えると、作業分担も変えなければいけない。法人化したので、雇用ができれば休日のローテーションを組む必要が出てくるかもしれない。逆に今の協定で守れていないことも多く、その点は変えないと。少しずつ、そのつど改善していく時間を取りたい。

 克知 自分としては改善すべきと思うことはあまりない。ただ、もっと手短に話ができる場が増えればいいとは思う。

 和巳 規模拡大を図って施設で搾乳するとなると、どういう状況になるのか分からない。子牛もどれだけ増えるのか、想像がつかない。

 理恵 搾乳やダンプの運転などの技術を高めていきたい。とりあえず、仕事を覚えて頑張っていかなければ。

 まゆみ みんな自覚が出てきていいと思う。私はごはんのメニューを、孫がいかに食べてくれるかを日々考えて作りたい。

 伸治 協定で良くなったのは、みんなが前向きになったことだ。

趣味と仕事が合う
 -それぞれが持つ働く意味合い、職業観とは。
 宏和 父さんは家族のため、生活のための仕事と言うことがあった。忙しくなると、何のための仕事なのかと思うことがあるけれど、最終的には家庭生活のため。自分にとって酪農は、趣味と仕事が合った職業。

 克知 基本は生活のため。食べていくため。

 伸治 働くことは生きがいでないの? 苦しくもあり、楽しくもあり。最近働かなくなって、「これでいいのかな」と。何もしなかったら人生つまらなかったと思う。決断しなくていいんだと思うと、ほっとした気持ちはあるが。

 理恵 私は子供たちのため。仕事で失敗したときなど疲れて帰ったときに、「お母さんファイト」と書いた旗まで作って励ましてくれる。また頑張ろうと思う。

 和巳 私も子供のためかな。搾乳を始めて3年目で、仕事を覚えることで必死。でも、牛の仕事はこうしたら乳量が増えるとか、子牛の病気が防げるとかいう達成感がある。

 まゆみ 私は農業をしたくて嫁いだのではないので、やりがいよりも一生懸命働けば明るい未来があると信じてやってきた。おかげで今は少し余裕が出てきて、働いてきて良かったと思う。

 -酪農の仕事とは。
毎日の積み重ね
 克知 繁殖を担当していると、子牛が生まれて良かったね、では終わらない。次に生まれた牛をどうしようかと考える。次から次という感じ。達成感よりも、きちんと妊娠しているかどうか、不安ばかり。酪農の仕事を続ける限り、付いて回ると思う。

 宏和 酪農の仕事は、毎日の仕事をコツコツと積み重ねないと結果が出ない。自然相手だし、手を抜くと絶対にどこかでしわ寄せが出る。畑作もそうだと思う。胃が痛くなるが、苦労して結果が出るのは喜びだ。(おわり)
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以上引用:十勝毎日新聞社ニュース 2013年09月21日の記事
http://www.tokachi.co.jp/feature/201309/20130921-0016664.php
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by hombetu | 2013-09-25 06:21 | 本別町の様子 | Comments(0)